禁煙外来
喫煙は、がん、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞など、様々な病気や老化の原因となります。
中でも喫煙が、がんの危険因子であることは明らかとなっており、肺・口腔・喉頭・食道・胃・膵臓・腎臓・膀胱などのがんに喫煙者がかかるリスクは、非喫煙者と比べ明らかに高いと言われています。
また、金銭面においても、1日1箱(20本)喫煙した場合、430(円)×365(日)×1(年)=15万6950円(年間)の費用がかかることになり、今後も値上がりすることを考えると、費用はさらに増えるでしょう。禁煙することで、健康面の改善と喫煙費用の節約という二重のメリットを得ることが可能となります。
禁煙外来では禁煙補助薬(チャンピックス)やニコチンパッチ(ニコチネルTTS)を使用して禁煙をサポートします。
※現在チャンピックスの製造を中止している関係で、ニコチンパッチのみの治療となります。
保険治療については以下の要件を満たしている必要があります。
- ニコチン依存症に係るテスト(TDS)でニコチン依存症と診断されている。(TDSで5点以上)
- 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上である。 2016年4月より35歳未満にはこの要件がなくなりました
- 直ちに禁煙することを希望し、禁煙治療について説明を受け、治療を受けることを文書により同意している。
ニコチン依存性を診断するテスト(TDS)
はい:1点/いいえ:0点
※5点以上は「ニコチン依存症*」です(最終的なニコチン依存症の診断は、医師が行います)。
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Q1.自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
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Q2.禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
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Q3.禁煙したり本数を減らそうとした時に、タバコが欲しくてたまらなくなることがありましたか。
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Q4.禁煙したり本数を減らそうとした時に、次のどれかがありましたか。
・イライラ ・神経質 ・落ち着かない ・集中しにくい ・憂うつ ・頭痛 ・眠気 ・胃のむかつき ・脈が遅い ・手の震え ・食欲または体重の増加 -
Q5.「4」でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
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Q6.重い病気にかかった時に、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
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Q7.タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
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Q8.タバコのために自分に精神的問題【注】が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
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Q9.自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
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Q10.タバコが吸えないような仕事やつき合いを避けることが何度かありましたか。
【注】:禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現したりしている状態。
*ニコチン依存症:やめたくてもやめられない喫煙習慣のことを言い、治療を要する病気と考えられています。
禁煙外来での治療
治療は禁煙外来初日から8日目より禁煙を開始し、12週間(約3ヶ月)にわたり計5回の診察を受けます。 毎回、医師・看護師から下記の治療・支援を行います。
禁煙補助薬(チャンピックス)について
脳にはニコチンが結合する受容体があり、この受容体にニコチンが結合すると、快感を生じさせる物質(ドパミン)が放出されます。
禁煙補助薬であるチャンピックスは、脳にあるこの受容体に作用することで、喫煙による満足感を抑制し、禁煙に伴う不快な症状(イライラ感や切望感)を少なくする効果がある薬です。
副作用として、吐き気・便秘・不眠・頭痛などの症状が報告されています。
1日2回、食後に飲みます。飲み始めの1週間はタバコを吸いながら服用し、8日目には禁煙を開始します。服用期間は12週間です。
費用について(3割負担の場合)
健康保険を使った禁煙治療にかかる費用(自己負担分3割として)は、診察代(5回分)と薬代をあわせ、チャンピックスの場合で約19,000円、ニコチネルTTSの場合で12,830円です。