乳腺外科
当院では触診、超音波検査を行い、必要であれば、細胞検査、組織検査による良悪性の確定診断も行っております。診断が困難な場合や悪性と診断された場合も連携病院での追加検査や治療が円滑に行えるようお手伝いさせて頂きます。
また、他院で手術を終えられ、ホルモン剤の処方をご希望される方もご相談下さい。当院での継続処方が可能です。
乳癌
日本人女性の13人に1人が、生涯で乳がんに罹患するといわれております。
原因
エストロゲンという女性ホルモンががんの発生に深く関わっています。 閉経前は卵巣からエストロゲンが分泌されますが、閉経後も副腎から分泌されるアンドロゲンという男性ホルモンが、脂肪組織でエストロゲンに変換されます。
したがって、閉経後は脂肪組織の多い人、つまり肥満した女性に乳がんの危険が高いといわれています。
症状
自覚症状としては、しこりの触知が一番多く、他に皮膚のくぼみ、皮膚が赤くはれる、乳頭からの血性 分泌物、乳頭のただれなどがあります。
予防
乳がんは比較的、早い段階から自分で発見することが可能で、月1回の自己触診と、定期的な検診を受診することが早期発見につながります。
乳腺症
20~40代の女性に多く見られる良性疾患です。エストロゲン(女性ホルモン)のバランスが相対的に崩れることが原因で起こる病変の総称です。生理前に乳腺が張る、乳房が痛いという症状が多く、卵巣からのホルモン分泌が増える生理前になると症状が強くなり、生理が終わると和らぎます。したがって閉経後は乳腺症の症状が自然に緩和されていきます。
線維腺腫
乳房内の線維組織と乳腺が増殖することで形成される良性の腫瘍です。思春期に多いことからエストロゲン(女性ホルモン)が何らかの原因になっていると考えられます。
葉状腫瘍
しこりが急速に大きくなり、乳腺線維腺腫との鑑別が難しく、良性、悪性、境界型に分類される腫瘍です。 悪性葉状腫瘍には遠隔転移を来すものもあり、良性でも取り残せば局所再発を来します。治療の基本は手術による腫瘍の完全摘出です。
乳腺炎
授乳中に母乳が溜まったり、乳頭や乳輪からなんらかの原因で細菌が感染しておこります。乳房の発赤、腫張、疼痛などの症状を引き起こします。治療は程度により抗生物質を内服したり、切開して膿を排出する場合があります。